Amazonブランド登録、もう登録していますか?
Amazon物販(中国OEM、中国輸入)でビジネスを拡大するには、「Amazonブランド登録」は避けて通れません。
この記事では、Amazonブランド登録の概要から、そのメリットとデメリット、具体的な登録手順、そして注意すべき重要なポイントまでを詳しく解説します。
相乗り対策や新たな広告オプション、ブランドストアの作成など、ビジネスを大きく成長させるツールを手に入れられる一方で、費用と多少の労力がかかるというデメリットもあります。
本気でAmazon物販に取り組む方にとっては、この記事はビジネスを成長させるためにとても役立つはずです!
1. はじめに:Amazonブランド登録とは何か?
Amazon物販で懸命に商品を販売しているのに、突然「相乗り」されて売上が激減した経験はありませんか?せっかく仕入れた商品のカートを他のセラーに奪われ、努力が水の泡になって、ストレスを感じたことはありませんか?
私は何度もあります!(笑)
「相乗り」は、多くのAmazonセラーにとって悪夢のような存在です。価格競争に巻き込まれ、利益が削られていく。粗悪なニセモノによって自分の商品が売れなくなる。こんな問題に直面し、途方に暮れているあなたに、根本的な解決策があります。
そもそも相乗りされるということは、販売している商品のブランドがAmazonに公式に認められていない、もしくはそもそもブランドがない(ノーブランド)からなんですね。
その解決策こそが、「Amazonブランド登録」なのです。
Amazonブランド登録とは、Amazon上で自分の登録商標を公式に登録することです。簡単に言えば、「このブランドは私の正当な財産です」とAmazonに宣言し、認めてもらうようなものです。
しかし、これは単なる宣言以上の効果があります。Amazonブランド登録をすることで、あなたのブランドと商品を相乗りから守り、さらには販売を大きく伸ばすチャンスが広がるのです。
私は、Amazon物販に参入して7年、現役セラーとして年商1億円を達成し、海外在住10年以上の経験を持つ桜木大誠と申します。私自身、かつては相乗りの被害に悩まされた一人です。しかし、Amazonブランド登録後は相乗りされることはほとんどなくなり、そのおかげでビジネスを大きく成長させることができました。
この記事では、相乗りに悩むあなたに向けて、Amazonブランド登録の全知識を余すことなくお伝えします。相乗り対策としてのメリット、登録手順、注意点まで、すべてを解説していきます。
これから学ぶ知識を活用すれば、あなたも相乗りの悪夢から解放され、安定した売上を確保できるようになり、さらには、ブランド価値を高め、ビジネスを次のステージへと引き上げる準備ができるはずです。
2. Amazon物販で成功するための課題
Amazon物販で成功を収めるのは、決して簡単なことではありません。多くのセラーが直面する主な課題を見ていきましょう。
相乗り問題
Amazon物販の世界で最も頭を悩ませる問題の一つが「相乗り」です。相乗りとは、あなたが苦労して開発した商品を、他のセラーが勝手に販売してしまうことを指します。
例えば、あなたが時間とお金をかけて開発したオリジナル商品があるとします。それをAmazonで販売し始めたところ、突然、別のセラーがまったく同じ商品を、あなたの商品ページで販売し始めたのです。これが相乗りです。
相乗りされると、価格競争に巻き込まれたり、粗悪な模倣品によってブランドイメージが傷つけられたりするリスクがあります。せっかく築き上げたビジネスが、一夜にして崩れ去る可能性すらあるんですね。
商品の差別化の難しさ
Amazonには膨大な数の商品が並んでいます。その中で、どうすれば自分の商品が目立つでしょうか?
多くのセラーは、商品の差別化に苦心しています。同じような商品が何百(もしかすると何千!?)とある中で、「なぜ顧客があなたの商品を選ぶべきなのか」という理由を示すのは、非常に難しい課題です。
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広告効果の限界
Amazonの広告を活用すれば、ある程度は商品の露出を増やすことができます。しかし、広告には限界があります。
競争が激しい分野では、クリック単価が高騰し、広告費用が利益を圧迫してしまうこともあります。また、広告だけでは、ブランドの信頼性や商品の品質を十分に伝えきれないという問題もあります。
これらの課題は、多くのAmazonセラーを悩ませ、ビジネスの成長を妨げています。しかし、ここで諦めてはいけません。なぜなら、これらの問題を解決する強力な武器が存在するからです。
その武器こそが、「Amazonブランド登録」なのです。次のセクションでは、Amazonブランド登録がどのようにしてこれらの課題を解決し、あなたのビジネスを飛躍的に成長させるのか、具体的に見ていきましょう。
3. Amazonブランド登録がもたらす5つの大きなメリット
Amazonブランド登録は、先ほど挙げた課題を解決するだけでなく、あなたのビジネスに様々な恩恵をもたらします。ここでは、その主要な5つのメリットについて詳しく見ていきましょう。
1. 相乗りされにくくなる
Amazonブランド登録の最大のメリットは、相乗りのリスクを大幅に減らせることです。なぜなら、ブランド登録には商標権の取得が必須だからです。
商標を取得すると、あなたのブランドは法的に保護されます。つまり、他のセラーがあなたのブランド名を無断で使用することは、商標権の侵害となり、法律違反になるのです。
さらに、Amazonは登録されたブランドを積極的に保護します。相乗りが発生した場合、専用のサイトから迅速に通報でき、Amazonが対処してくれます(証拠の提出は必要です)。これにより、あなたは安心して自社ブランドの商品を販売し、ビジネスを成長させることができます。
2. VINEプログラムが使える
VINEプログラム(正式名称:Amazon VINE先取りプログラム)は、Amazonが認定した信頼できるレビュワーに商品を無料で提供し、質の高いレビューを書いてもらえる公式プログラムです。
新商品を立ち上げる際、最初のレビュー集めに苦労しますよね?VINEプログラムを利用すれば、商品販売開始直後から信頼性の高いレビューを獲得できます。これは新規参入の壁を大きく下げ、初期段階での売上向上に直結します。
3. A+コンテンツが使える
A+コンテンツ(商品紹介コンテンツ)は、通常の商品説明では表現しきれない、ブランドストーリーや商品の詳細情報を豊富な画像とテキストで表現できる機能です。
最大7つのモジュールを組み合わせ、1つのモジュールに最大4枚の画像を使用可能。つまり、最大28枚もの画像で商品をアピールできるのです。そこまでやる人は見たこと無いですが。。。
A+コンテンツを活用することで、商品の魅力をより深く伝えられ、購入検討者の疑問や不安を解消しやすくなります。結果として、商品ページの滞在時間増加やコンバージョン率(CVR)の向上が期待できます。
4. 新たな広告オプションが利用可能
ブランド登録をすると、通常のスポンサープロダクト広告に加えて、より高度な広告オプションが利用可能になります。
例えば、スポンサーブランド広告では、ブランドや複数商品の認知度を効果的に上げられます。特に人気の高い動画広告は、静止画よりも高いクリック率を誇ります。
また、興味関心や過去の行動データを元に配信するスポンサーディスプレイ広告も利用可能になります。これらの多様な広告オプションを駆使することで、より戦略的なマーケティングが可能になります。
5. ブランドストアが作成可能
ブランドストアは、Amazon内に自社専用のショップページを開設できる機能です。ここでは、ブランドストーリーや、取り扱う全商品のカタログを自由にレイアウトして紹介できます。
ブランドストアを活用することで、単なる「モノ売り」から脱却し、ブランドの世界観や価値観を効果的に伝えられます。これにより、ブランドロイヤリティの向上や、他商品への波及効果も期待できます。
以上の5つのメリットは、あなたのAmazon物販ビジネスを大きく変える可能性を秘めています。ブランド登録を行うことで、単なる「セラーの1人」から、「信頼されるブランド」へと進化できるのです。
しかし、すべてのことにメリットとデメリットがあるように、Amazonブランド登録にもデメリットは存在します。次のセクションでは、そのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
4. Amazonブランド登録のデメリット
Amazonブランド登録には多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。これらを理解することで、より賢明な判断ができるでしょう。以下に主な3つのデメリットを解説します。
1. 商標登録にかかる費用
Amazonブランド登録を行うには、まず商標登録が必要です。この商標登録には一定の費用がかかります。
最低でも3万円超(1区分5年分)の費用が必要となります。これは自分で全ての手続きを行った場合の金額です。商標登録の専門家や代行サービスを利用する場合は、さらに1.5万円から2万円ほど追加で費用がかかります。
この費用は、ビジネスの規模や資金力によっては大きな負担となるかもしれません。
2. 登録手続きに要する時間と労力
Amazonブランド登録の手続きは、決して複雑ではありませんが、一定の時間と労力を要します。
まず、商標登録の出願から登録までには、早くても数ヶ月かかります。また、商標出願の情報がJ-PlatPatという特許情報プラットフォームに反映するには2-3週間ほどかかります。
その後、Amazonブランドレジストリでの登録手続きを行いますが、ここでも書類の準備やアップロードなどの作業が必要です。
これらの手続きは、日々の販売業務に追われているセラーにとっては、めんどくさいと思うかもしれません。
3. 商標拒絶のリスク
商標登録には、拒絶されるリスクが存在します。例えば、既に似たような商標が存在する場合や、一般的すぎる名称の場合などは、拒絶される可能性があります。
商標が拒絶されると、再出願や名称の変更などの対応が必要となり、さらなる時間と費用がかかってしまいます。最悪の場合、ブランド名の再考を迫られる可能性もあります。
これは特に、既に商品を販売している場合や、ブランディングに力を入れている場合には大きな痛手となります。実際、私は昔販売中の商品のブランド名を変更するはめになりました。。。
以上のデメリットは、決してAmazonブランド登録の価値を否定するものではありません。むしろ、これらを理解した上で、自身のビジネス状況に照らし合わせて判断することが重要です。
多くの場合、これらのデメリットは一時的なものであり、長期的に見ればメリットの方が大きいと言えます。
では、実際にAmazonブランド登録を行う際の具体的な手順について詳しく見ていきましょう。
5. Amazonブランド登録の具体的な手順
Amazonブランド登録を行うための具体的な手順を、ステップバイステップで解説していきます。
事前準備:ブランド名決定とロゴ作成
- ブランド名を決める: 短く、覚えやすい名前を選びましょう。ブランド名で指名検索される可能性も考慮に入れた方がいいですね。
- ロゴを作成する: ココナラやクラウドワークスでデザイナーに依頼するか、Canva等のオンラインのロゴ作成ツールを利用して作成します。
特許庁への商標出願
- 商標の事前調査: J-PlatPatで類似の商標がないか確認します。また、多くの商標登録代行会社が無料で事前調査を行っているので、これを利用するのも良いですね。
- 商標出願: 特許庁に自分で出願するか、商標登録代行会社を利用します。費用は特許庁への手数料(収入印紙)だけでも3万円程度かかります。
- 審査結果の待機: 審査には通常数ヶ月かかります。この間に次のステップの準備を進めておくとよいでしょう。
ブランドレジストリでの登録手続き
- ブランドレジストリアカウントの作成: Amazonブランドレジストリのウェブサイトにアクセスし、セラーセントラルと同じメールアドレスでアカウントを作成します。
- 必要情報の入力:
- ブランド名
- 商標の登録番号(出願中の場合は出願番号)
- 商品カテゴリー
- 画像のアップロード:
- ブランドのロゴ画像
- ロゴ付きの商品画像(実際の商品写真が必要です。フォトショップ等で合成した画像は不可とのこと)
- 流通情報の入力: ブランド商品が他社で販売されることがあるかどうかを確認します。
- 審査と登録完了: 審査には通常1-2日かかります。承認されれば登録完了です。
このプロセスは、一見複雑に見えるかもしれませんが、実際にはそれほど難しくありません。重要なのは、各ステップを慎重に、正確に進めることです。
特に注意が必要なのは、商品画像です。Amazonの審査は年々厳しくなっており、フォトショップで合成した画像はAmazonのAIに見破られてしまいます。実際の商品にロゴを付けて撮影した写真を用意する方が良いでしょう。
また、J-PlatPatの情報反映には2-3週間、またはそれ以上かかることがあります。Amazonはこの情報も確認するので、商標出願後すぐにブランド登録の申請をしても登録できません。
6. Amazonブランド登録で注意すべき3つのポイント
Amazonブランド登録するためには、いくつかの重要なポイントがあります。ここでは、特に注意すべき3つのポイントについて詳しく解説します。
1. 商標登録は文字商標で行う
商標登録には、文字商標、ロゴ商標(図形商標)など、いくつかの種類があります。しかし、Amazonブランド登録においては、必ず文字商標で登録することをおすすめします。
私の経験上、ロゴ商標でAmazonブランド登録しようとした場合、100%トラブルが発生しています。文字商標であれば、トラブルは少ないです。
2. ブランド名は短く覚えやすいものに
ブランド名の選定は非常に重要です。以下の点に注意して決めましょう。
- 短い名前: 商品タイトルの文字数制限内で十分なスペースを確保できます。
- 覚えやすい名前: 顧客の記憶に残り、リピート購入や口コミにつながります。
- 意味のある名前: ブランドの特徴や価値観を反映させると、顧客との共感を生みやすくなります。
長すぎるブランド名は、商品タイトルの大部分を占めてしまい、重要な商品情報を伝えるスペースが減ってしまいます。また、将来的にブランド検索での集客を考えると、覚えやすい名前が有利です。
3. 拒絶されるケースもある:事前調査の重要性
商標登録が拒絶されるケースは少なくありません。主な理由は以下の通りです。
- 既存の商標と類似している
- ありふれた名称や業界で一般的に使用される用語である
- 公序良俗に反する、または他者を誹謗中傷する内容を含む
拒絶されると、再出願や名称変更など、時間とコストがさらにかかってしまいます。これを避けるためには、事前調査が非常に重要です。
J-PlatPatでの自己調査に加え、多くの商標登録代行会社が提供している無料調査サービスを利用することをおすすめします。専門家の目で見てもらうことで、見落としのリスクを減らすことができます。
7. まとめ
Amazonブランド登録は、確かに時間とコストがかかります。しかし、そのメリットは決して小さくありません。相乗り対策、VINEプログラム、A+コンテンツ、新たな広告オプション、ブランドストアの作成など、ビジネスを大きく成長させるツールを手に入れることができます。
特に、本気でAmazon物販に取り組む人にとっては、ブランド登録は必須と言えるでしょう。ただし、タイミングは重要です。ある程度の売上や利益が出ている段階で、次のステップとして検討するのが賢明です。
最後に、私からのアドバイスです。Amazonブランド登録は、単なる「登録」ではありません。これを機に、自社ブランドの価値を真剣に考え、育てていく良い機会となります。お客様に喜ばれる商品、選ばれる理由、伝えたい価値観など、ブランディング全体を見直すきっかけにしてください。
Amazonブランド登録を活用し、あなたのビジネスを次のステージへと引き上げましょう。そして、多くのお客様に喜ばれる素晴らしいブランドを築き上げてください。
皆様のさらなる成功を心よりお祈りしております。
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